風の歌を聴け

衝動買いは、本来あまりほめられて事ではないと思うので、自慢話のごとくに他人に話すべきではないのかも知れませんが、さるブログを見ていたら映画「風の歌を聴け」がDVD化されるとあるのを読んで、すぐさまネットの販売サイトで予約注文を入れてしまいました。

僕は別に映画ファンでも無いので、手元に置いておきたいと思う映画など少ないのですが、この映画は数少ないそのひとつなのです。

発売は今月の22日ですから、しばらく待ち遠しい日がつづきます。

ストーリーは村上春樹の小説を映画化したもので、舞台は1970年代、ひと夏の神戸です。以前に、テレビ局が何度か深夜に放映したので、見たことあるひともいると思います。いま調べると映画の制作は1981年になっていました。その頃の神戸といえは、まだポートライナーが開通したばかりで、ポートピア81という「市営の博覧会」に人気を博した年です。

自治体が山を削って埋め立て地をつくり、造成地を売って金儲けをする政策が成功して、周囲から「神戸市株式会社」と呼ばれたほどに上手に富を産んだ時代ですが、いま思えばこんにちに借金のツケを残す問題の始まりだったのです。当時の市長は、その手腕が大企業の経営者にも匹敵すると賞賛されまくったのすが、その風潮に煽られてか、オール与党体制の市議会は行政の暴走を止めるどころか、アクセルを踏ませてしまったようです。

映画には港から湾岸線のあたりを映すシーンがあるのですが、阪神高速湾岸線はもちろん、バイパスさえ写っていない風景を見ると、殺風景というより何だか不安定感な印象を覚えます。

キーパーソンを演じる真行寺君枝が漂わす不思議な浮遊感を気にいっている映画ファンがいるそうけど、僕は坂田明が扮する華僑バーテンダーとか、ねずみ役の巻上公一のほうが、よほど気にかかります。

でも、初めて見る人は、そんなことよりあまりに若い小林薫を見て、つい「笑って」しまうかもしれませんけど。

さて、昨日の衆議院選挙では自民党というか、小泉首相が圧勝に終わりました。2005年の夏、風は小泉首相に吹いたとする報道が多いのですが、得票率は半分に及びません。有権者は彼にフリーハンドを与えたはずではないのです。

総理、「風の歌を聴け」

(宏)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

介護用品の通販・販売 快適空間スクリオ 介護用品を探す

コメントをどうぞ