怪しい電話
会社には、日々多数の電話がかかってきます。お客様やお取引先はもとより、その他に様々な内容の電話があります。
セールスだったり、お役所だったり、不思議な電話だったりするのですが、それ相応に対応することにしています。それでも、極めて怪しい電話と詐欺まがいの電話は別です。
さて先日、『交通安全協会』を名乗る人物から「会社の責任者さん」宛に電話がかかってきました。
当社のK君が「交通安全協会から電話です」と言うものですから、さてや「ウチの誰かが迷惑駐車でもしたのか」と思って電話に出たのですが、それがいたって怪しい電話だったので紹介します。
その『交通安全協会』を名乗る男が言うに「いま、交通安全についての調査をしている・・・・」
「調査」と聞いて、少々安堵して聞いていました。てっきりウチの『迷惑駐車』に抗議でもされるこかと思っていたのですから。さて、その男はしばらく何やら説明するうちに、なんと、次のように尋ねてくるのです!
「御社に30歳代の独身男性は何名いてますか?」
聞いたとき、絶句しましたよ。ほんま。
『交通安全協会』と『30歳代の独身男性』が、どのような因果関係があるのか。どっかの情報サービス会社に、こういった情報を売るのだろうか、いったい何の調査か知らないが、もっと上手な嘘のつきかたが無いのか、営業トークに例えると説教でもしたくなる下手糞さです。
さてその質問に僕は、「いま即答できませんから、そちらの電話番号をお聞かせ下さい。調べてあとでかけ直します」と答えたのですが、『交通安全協会を名乗る男』は、それが気にくわなかったようで、居直って反撃に出てきたのです。
「それが、御社の答えですか」
「そうです」
少々のやりとりのあとその男は、役人にして荒っぽい声で、こっちを脅そうといたようです。しかしその文句たるや、次のセリフなんですよ。
「国土交通省から御社の代表者に召喚状が行きますよ」
頭悪すぎです、こいつ。聞いたとき、よしもと新喜劇みたいに『カクッ』て、こけた気分です。
都道府県の交通安全協会を管掌する官庁は『各都道府県の警察』で、国土交通省ではありません。それに『召喚状』は、裁判所が発行するもので、行政機関が出す書状ではありません。
ホンマに、あきれてしまいます。
それでも僕はもう一度「いますぐにはその人数がわかりませんので、そちらの電話番号をお聞かせ下さい」と尋ねました。
すると、その男が答えるに「交通安全協会は役所ですから、すべて文書でヤリトリするので電話は答えられません」です。
そやったら、おまえは何でいま電話で尋ねてくるんやー!
まぁ、交通安全協会は、実質の役所みたいなところですが、正しくは役所ではありません。
めっちゃツッコミがいがあるので、遊んでやったら面白そうですが、出かける用事もあることですし、なにより時間の無駄なので、「どうぞ、お好きに」と、言って、その電話を一方的に切りました。
さてその『国土交通省の召喚状』は、当然、いまだに届いていません。
いたって不勉強というか、常識の欠ける男です。こんなくだらない男に騙されてしまうひとはいないと思いますが、皆さんも気をつけてください。
(宏)