文化か安全か
僕に、お金がたまったら買いたいモノのひとつが、オーディオの真空管アンプ。
アメリカは、マッキントッシュ社の1940年代製パワーアンプMC275にプリアンプC22の組み合わせで、タンノイのスピーカーオートグラフを鳴らしてみたいと思っていても、貧乏人にはいまだかなわぬ夢です。どれもいまや骨董品の部類ですから高いんですよ。
さて、そんな夢も木っ端微塵に葬り去られてしまいそうな事態になっています。
4月1日に施行される法律で、反対が起きているといえば、電気用品安全法もそのひとつ。この法律が施行されると、古い楽器やオーディオも、個人売買以外では、中古品として流通できなくなってしまうからです。
ミュージシャンの坂本龍一氏や高中正義氏が反対運動を起こしているので、知っている人もいるかと思いますけど、たしかに無謀な法律です。古い電子楽器も業者が販売できなくなると、その楽器特有の音色という文化を保持できなくなってしまいます。ですから、この法律の施行は、ひとつの文化を抹殺する行為と同じなのです。
安全は大事には違いないのですが、他になにか方法はないのでしょうか。
ところで改正介護保険法といい、障害者自立支援法といい、電気用品安全法といい、なぜこんんな法律が通ってしまうんでしょう。
(宏)