恐竜の卵か?
さて、うずくまるようにして置いてあるこの物体。
いったい、何に見えますか?
つるんとした外観で、なにやら恐竜の卵のようでありますが、
これTOTOさんが昨年8月に発売した便器なんです。
ネオレストNXといいます。
フタをあけるとほら、これ。
わかりますよね。随分とシンプルな外観なので、単体で見ると、便器とは気づかないかたもいるかも。
まぁ、現実にはリビングに便器をおくことはないので誤解するひとは、まずいないでしょうが。
さて、こういう外観なのには理由があって、TOTOさんが、いま製品のフォルムを改善するのに力をいれてるからそうです。
僕が類推するには、ブランド価値を高めるためのような気がします。
このネオレストNXは、全体を少なけど流麗な曲線で構成し、一体感を高めることを目指したようですね。
そのぶん、デカくなってしまったんですけど。
確かに継ぎ目は少ないし、スッキリした外観は、モダンデザインの住まいだろうと、和風住宅だろうと、その空間には素直に収まりそうな印象です。
主張し無いところが主張のような、ミニマムデザイン志向のフォルムですね。
いま流行してるミニマリストさんには気に入られそうな気がします。
聞けば、色目も改善していて、トイレの場合、本体は陶器、フタは合成樹脂と違う素材を組み合わせていて、そのせいで、白色としても微妙に色目に違いが出てしまうところ、このNXはその差違をうんと小さく抑えたそうです。
フォルムは、かなりシンプルなのですが、さすがに機能はシンプルではありません。トップグレードの製品ですから。それに相応しく新く開発した技術をいくつも取り入れた多機能な製品です。
たとえば、便器でも後方で汚れやすい部分に勢いある水流をあてる『新「トルネード洗浄」』や、清掃性をアップした『新「フチなし形状」』、おしり洗浄の水に水玉と空気を混合させた『エアインワンダーウェーブ洗浄』などなど。
このネオレストNXは、しっかり作っただけあって、重量も約60キログラムとか、施工者も1名では設置もできないほどですね。
据え付けるとそれだけにしっかり感があるのだと思いますが。
なお、価格については、メーカー希望小売価格で57万円とは、めっちゃ強気ですね。
中古車が買えてしまう価格です。
なお、この便器には手すりを直接設置することはできません。トイレ用手すりが欲しい方は、壁につけるか、床に据え付けるかしなくてはならないでしょう。
優れたフォルムではありますが、ユニバーサルデザインとは言いがたし。