滑りにくい杖先ゴム、スプリング入り
杖とは、どういう道具かといえば、それは、ひとが歩く動作を補助する道具。
足にかかる体重を片足からもう片足へと移すとき、移動する体重の一部を受け持つことにより、身体を動かすのが容易になるのです。
体重を支える道具が杖だと、言えるんですね。
その杖を使うとき、地上数センチの高さから地面に突き刺すがごとくに押しつけます。
よって、杖先にはグッと力がかかります。
その力がかかったぶん、反動が生じます。その反動は手首に痛みとなって跳ね変わります。
その杖は地面に接地することで体重を受けますが、きっちりと杖を使うには先が地面に当たる角度が大事。
着地の角度がナナメになればなるほど、杖先が地面に接地したとき滑りやすくなってしまいます。
杖という道具のなかで、最も大事な部品とはこの杖先なのです。
杖先がいかに着地するかどうかで、杖の機能の優劣が決すると言えるのです。
キッチリと着地させるには、真上から地面に押しつけるのが良いですが、歩行の道具として使う時、そういう状況は、まず生じません。
杖先は、何らかの角度がついて地面に接するんですよ。
その杖先をベストな状況で接地させようと、ゴムの中にバネを内蔵させた杖先ゴムがあります。
写真のとおりナナメから着くようなときでもバネが角度を補正して、杖先がキッチリと地面に着くように動きます。
そしてそのバネは、杖を地面に突くとき衝撃を和らげるので、手首にかかる力を弱めることができるのですね。
この杖先、滑りにくさと衝撃緩和に有効だと思います。商品は『ラクーン』と名付けられています。
こういうと何ですが、福祉機器ではよくある名前ですね。