硬派で行こう

キッチンメーカーが日本に何社あるのか、よく知りません。一般消費者向けのメーカーに限っても、テレビや雑誌で頻繁に見聞する社もあれば、業界にどっぷり漬かってる私たちのような者でさえ、耳にしたことがないところも、ときによっては出くわします。

きょうは、さるキッチンメーカーさんの事務所へ行ってきました。
大小様々なメーカーさんが日本にはありますが、中でもこのメーカーさんは、おそらく日本で一番か、二番目に小さいメーカーさんだと思います。それっくらい、人も、設備も無いみたい。

世間には、こだわり感を望むひとはやっぱり居るもので、こちらのメーカーさんも日本全国を市場に活躍なさっているとおっしゃってました。

さて、工業製品を売るメーカーの事務所とはいえ、抽象画や、抽象オブジェがところどころに何点もある。不思議な空間です。第一、電話さえも鳴らないほど静かだし。ウチとは大違い。

使っている事務用品もデザイン重視のモノみたいだし、いただいた名刺は半透明だし、湯飲み茶碗もひねりがきいた焼き物だし、何となくデザイナーさんのオフィスを連想させます。

こちらの唯一の製品はキッチンです。売り物はこれしかない。そのデザインは無機質な線で構成されていて、極めて簡素な印象です。昨今のキッチンみたいに、かゆいところに手が届く便利な機能は、何もありません。単純やプリミティブと言うよりも、利用者を甘やかす気はさらさらないと主張するかのような、硬派な印象の製品です。

シンクと水栓とコンロを、ステンレスフレームでつないだような最小限な装備は、まるでミニマムアートのようだと思っていたのですが、ここの経営者さんと話しているうちに、その本職が実はモダンアートギャラリーのオーナー経営者さんだとわかりました。

なるほどねぇ。製品を見ているとメッセージが聞こそうに思えます。

「リアルフリート」や「アマダナ」みたいなデザイン家電を買ったとき、一番よく似合うのは、ここのキッチンだと思います、たぶん。コンクリート打ちっ放しの物件によく栄えるキッチンです。(写真はNGだったので掲載できないのが残念です。)

また、このキッチン、車いす利用者向けにカスタマイズが可能です。シンクを薄くして座ったままでも膝や脚が入りやすい仕様にすることも可能です。シンクから下の部分に関してはかなりの部分を個別に製作可能だそうです。

車いすに乗って使えるカッコいいキッチンをお探しなら、ぜひ当店へお問い合わせください。
(宏)

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