「つつむ」と「しまう」は、日本の美徳
テレビを見てると、世界のなかで日本の文化を取り上げる番組が目立つような気がします。
その番組はといえば、話のとっかかりは日本は変だで始まっても最後には「ニッポン、スバラシィ」で終わる予定調和の流れだと思います。
こういう番組が存在するのも、GDPで世界二位から三位に落ちたわが国、国際競争力で衰えが目につきだしたわが国が気になってるひとが増えつつあるのが理由なのでしょうか。
なんか「自信を亡くしたひとが、自分を励ましてる姿」に、かぶってみえるのですけど。
世界には様々な価値観があり、また時代によって価値の善し悪しも変わるのですから、いまの日本が素晴らしかろうが、そういう評価もやがて変わってゆくとは思うのですが、どうでしょうか。
さて、そうは言っても日本文化の特徴に挙げられるのが「つつむ」
小売店の過剰包装が資源の無駄使いと言われるほどに、包むことが多いのですが、それも「モノ」をいたわり、「モノを使うひと」に敬意を払う心から生まれる行為でしょう。
その「つつむ」に通じるのが「しまう」
使ったあとのモノを然るべき場所に置き、それをもって作業の完結をなすとする所作が仕舞うと定義してよいおでしょうが、これもモノを大切に扱う意識の表れだと思います。
とはいえ、僕は「つつむ」や「しまう」が、世界のなかで日本が突出して優れているかどうかわかりません。文化人類学者でもないし、その案配はわからないのです。
さて、介護用品のなかで身近な存在が杖ですが、意外や仕舞うことに頓着されていないような。
それを気にするひとを対象にしてるのでしょうが、杖を仕舞いたいと考えるお方に向けての収納袋というものが製品化されているのですね。
黒い生地のには三人の舞妓さん。京都でも和装用の小物職人さんが、手作りする杖ひもで結わえます。
杖とはいえ大事に使いたいお方にどうぞ。