本屋さんを救え

町の本屋さんがどんどんとつぶれているというニュースが流れてました。
これは悪いニュースですね。
2011年と2012年を比べた増減数で、最もたくさん減ったのは実は大阪府。その数は56件。
2番目が東京都で48件減、3番目が愛知県で32件減。都市圏が多いのも目立ちます。交通網が発達してて書店へのアクセスは余所の地方より有利なはずですが、なぜでしょう。
4番目が兵庫県で20件減、8番目が京都府の12件減

最も本屋が減っているのは大阪ですか。ワースト10に、大阪府、兵庫県、京都府と近畿が3つ。京阪神が主な行動範囲にしてる僕の実感でも減ってるとは思ってましたが、ここに証拠が出てきて、しっかと感じ入ってしまいました。

実店舗の書店が減少するのは本のネット販売が荷担してるとの説がありまして、確かいネットの本屋は便利でしょうが、そこには棚がないので、本を買う楽しみを削いでると云えます。

本屋は棚が命です。棚を見れば本屋の力量がわかります。僕はそんな本屋の棚を見て回るのがとても好きです。以前の京都市内には見て楽しい棚を備えた本屋さんがいっぱいあったのですが、どんどん無くなってしまいました。アートに強い棚など、特定の分野に強い棚は、とても魅力的でした。書店の個性は棚を見ればすぐにわかるものです。

大きな書店チェーンでも個性を感じる店はありますが、それでも店のなかのごく一部。その床面積の大部分ではありきたりなものなのです。

ネットの本屋に当然棚がないので、便利ではあっても、実店舗の本屋と比べれば、まるで物足りないのですね。

そう感じるようになって以来、僕は町の本屋さんを応援しようと思い、町の本屋さんで本を買うようにしてます。ネットで選んでも町の本屋さんで買います。ネットで買わざるえないのは古本くらいです。

さて、この本屋の減少に荷担してるのはインターネットだけではありません。

その原因のひとにつは自治体の施策もあると思います。昨今は多くの自治体が図書館のサービスに注力してますが、これは本屋には痛いとさる大将が嘆いてました。ベストセラーさえすぐ図書館に何十冊も並ぶのですから、本屋で買う人は当然減ってしまいます。

住民サービスの強化になるので、知事や市長、議員は票の獲得になるでしょうが、サービスに喜ぶ人達の一方では文化のリテラシーに大きな欠損を生じさせているとも云えるのです。

市民としては便利ですが、その結果がもたらすであろう荒廃を見つめないと、後世に悔いることになりかねません。

皆さん、町の本屋さんで本を買いましょう。

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