さよなら、よべーる100。ようこそ、よべーる150
介護機器(福祉用具)を扱いはじめてもう20年を過ぎた当店でして、扱うお品の種類は、いまでは1万を優に超えるほどになりました。ちゃんとした数字で書き表せないのは、売ってる自分たちでさえも、いったい幾つあるかわからないほどだからです。
これだけの種類を扱うようになれば、よく売れる介護機器もあれば、ぜーんぜん売れない介護機器もあるわけです。
どういった世界でも当然と言えば当然でしょうけど。
売れる代表のひとつとえば、アロン化成さん、ブランド名では安寿のポータブルトイレ『ちびくまくん』シリーズがそうでしょう。多くの方に支持いただいているのでポータブルトイレでは定番のお品になりました。
カワムラサイクルさんのシャワー用車いすKS4も根強いご支持がある介護機器で、シャワーチェアの選択に迷うならこの機種を選んでおけば、そう大きな誤りを犯すことはありません。
いずれも基本設計がしっかりとした製品ですね。
一方、人気がない介護機器といえば……
と、これは公表できないですね。
介護機器では、売れないからといって、製品の品質が悪かったり性能が低かったりという理由になりませんから。
そもそも需要がとても小さい市場向けに作られているモノもあるわかで。モノの良し悪しと売れ行きは関係があるとは言い切れないでのす。
とはいえ、あれだけは、できたら売りたくないな……
そういうお品は当店では置きません。原則としてですけども。
さて、人気商品は数ありますが、通信機器の分野でロングセラーなのが、コレ。
ワイヤレスナースコール よべーる100(HT-100)
どういう機能の介護機器なのかと言えば、『介護用呼び鈴』と、銘打ってるとおり、介助が必要とするひとが、介助するひとを呼び出すための装置。
装置と書けば、大げさですが、操作はボタンを1つ押すだけの簡便さです。
多機能な製品は便利なんですけど、こういうシンプルな機能のほうがお客様の支持は高いようですね。
さて、このよべーる100、操作が簡単、機能は「ただ介助してくれるひとを呼びたい」というシンプルかつ需要が大きな市場に向けて作られた製品ですので、ヒット商品に育ちました。発売元さんでも力が入っていましたし。
とはいえ各社さんも製品に磨きをかけてくるなか、よばーる100は惜しまれつつもこの2016年9月にメーカーさんにて生産終了。
その話しを聞いて、当店でも多めに在庫を置いておいたのですが、先ほど目出度く最後の1台を販売いたしましたので、当店でのお取り扱いも無事終了となりました。
なんだか、古い友人の旅立ちに立ち会うかのような気分で、ジ~ンと心にさざ波が立つのを感じます。
さよなら、よべーる100くん
涙で頬を濡らしながら、よべーる100は、旅立っていったわけですが、人気が高い機種だったのでメーカーもほっときません。当然のごとくその後継機種が発売されています。
製品名はと言えば。
操作性はよべーる100と同じで、送信機でボタン1つ押せば、受信機から呼び出し音(アラーム音)が発せられるんです。
付属の送信機は2個。
それぞれで呼び出し音を変えられるので、どちらの送信機から呼ばれたのを聞き分けられるようになりました。
大きさは、送信機が横幅3.5センチ、長さ6.2センチ。受信機が横幅12センチ、奥行き8.5センチとコンパクトなので、設置場所に困らないところを、よべーる150(HT-150)は前機種から継承しています。
このよべーる150では、受信機の電池に、コイン型電池(ボタン電池)を採用したので利便姓が高まりました。
電池はCR2032というタイプで、コンビニはもちろん、スーパーや家電店でも販売されている電池。
電池交換がカンタンでかつ素早く行えるようになったので。
これからよろしくたのみまわすわ。
よべーる150さん