車いす利用者のみなさん、何でもいいから電車に乗ろう
大阪府下でも北の郊外に位置する箕面市。そこに居る僕が大阪は梅田に行くとすれば、手段は2通りあります。
クルマで梅田に行って駐車場に駐めるか、阪急電車で梅田に行くか。
梅田は全国でも有数の繁華街でかつ地価の高い街。駐車料金がもの凄く高いですね。民間の駐車場なら1時間で1000円程度かかるのは当たり前です。これでガソリン代もかかるわけです。そのガソリンがいまは高い!今日現在で1リッターあたり144円ですから。
電車で行くとなれば、移動のコストはうんと下がります。阪急石橋駅から阪急梅田駅までは大人で片道220円、往復でも440円で済みますからね。
都心へ行くだけならば、電車のほうがコストでは有利ですね。
阪急電車で宝塚線は、まだしも車いすでは使いやすそうです。京都本線も神戸本線も長年使ってないので、阪急電車は使いやすいとは断言できない自分です。
車いすで出かけるときに電車を使おう。
そうは言っても易々と使えるとは限りません。
駅によっては未だに介助者がいなくては危なっかしくて乗り降りが怖いホームがあったりします。
また鉄道車両に車いすのまま乗車するとなれば、車いす専用スペースに案内されたりします。
別にそこで無くても構わないのですが、混み合う時間帯とならば、車いすの居場所はとても少ないのです。
鉄道車両には当然、座席があるわけで、その座席に邪魔しないようにするとなれば、ドア付近しか居所がないのですよ。
あったほうが便利なのが間違いないのが車いすスペース。
その車いすスペースは、電車の1編成あたり1カ所しかないのが普通です。せいぜい1カ所作るのが精一杯だと鉄道会社は言うんだと思いますが、車いす利用者がそれほど多く無かったのも理由ではなかろうかと思います。
車いす利用者は1編成に1名いるかいないかが、普通なんでしょうか。
さて、たった1カ所しかない車いすスペースゆえに、僕は肩身の狭い思いをした思いがあります。
とある電車に乗ったときです。
その日と、その時間帯はそこそこ混んでいたため駅員さんに車いすスペースある車両へと案内されました。
でも、ホームでその場所に案内されたとき、悪い予感がしたのです。そこには「女性専用車両停車位置」と書いていたのですから。
到着時刻になって電車が来ました。
当然のごとく、女性専用車両がそこに停まって、仕方なくそこに乗っていたわけですが、どうも周りの視線が「男のくせに、なぜ女性専用車両に居るのか」と言ってるような気がして、落ち着かないことしきりで、早く目的地に着いてくれることばかり考えてましたね。
1編成に1カ所しかない車いすスペースをどこに配置するかは鉄道会社の裁量に任されているんでこういう事態になったのだろうと思いますが、これからはそういうコトが減りそうな気配です。
今日の毎日新聞に載った記事によれば、『鉄道1編成に車いすスペース原則2カ所以上』にすることになるそうです。
国土交通省が省令を改正して、2020年4月以降に運行を始める新幹線を含めた全ての鉄道車両に『車いすスペース原則2カ所以上』設けるようにするんだそうです。
やっぱり1編成に1カ所とは、省令で決まってたんですね。
時期は2020年4月以降とまだ2年も先とは、残念ですけど、減るより増えたほうがマシなのはもとより。
今度の省令改正では、普通車の指定席に加え、グリーン車も車いすで利用できることが望ましいという一文が入る予定だとか。
グリーン車ですか、あんまり興味が無いですね。いや縁がないんです。
普通でいいです。普通で。
車いすスペースをもっと増やそうとすれば、車いすユーザーがもっとたくさん電車に乗って、利用者がこれだけ多いからと何とかしろと印象づけなくてはなりません。
資本主義社会ですから、需要がないところに供給がないのは自明なのです。